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理事長所信

一般社団法人 佐野青年会議所

第54代理事長 石倉 大

「わっしょい!」「わっしょい!」 威勢のいい掛け声が響き渡る

誇らしそうに神輿を担ぐ親父たち 血気盛んに叫ぶ若者たち

僕もできるよと神輿に飛びつく子どもたち 

男も女も そして年齢も立場も関係なく

担ぎ手たちの熱い思いがぶつかり合い生まれる 神輿のリズム

それは決して自分だけではなく 他の担ぎ手と目配せしあいながら

担ぎ手たちは勇ましく そして時に微笑みながら

皆の思いが調和し生まれるその場の空気は見ている観衆をも惹きつける

まさに「わっしょい」の語源の通り

担ぎ手たちと観衆で「和を背負い」 躍動感が生まれる

その雰囲気は期待や希望に満ち溢れ 新しい何かが生まれるという確信に変わる

【人の和が創る新たな未来〜粋な人として〜】

 自らが生まれ育ったこのまち。そして子どもたちに引き継ぐこのまち。このまちの未来をよりよくしたいという思いは、年齢や性別、立場など関係なく、誰もが大なり小なりもっているものです。そして、その思いこそがよりよいまちの未来を創る根源です。しかし、よりよくしたいという思いをもっていたとしても、誰かがやってくれる、いつかはよくなるだろうという受け身の姿勢では未来は変わりません。思いを行動に移すことで、未来を創ることができるのです。

自分で決めたこと。それは未来に向けての行動であり、自分で決めたことだからこそ、本気で楽しむことができます。そんな自分で決めたことを本気で楽しめる「粋な人」が、よりよいまちの未来を創るのです。そして「粋な人」の行動は、決して自分のためだけでもなく、他者のためだけでもありません。未来を創造するための一歩であり「粋な人」が放つエネルギーは、周囲に期待や希望を感じさせ「自分もやってみよう!」という勇気を与えてくれます。ロジックだけでは語れない思いが周囲に伝播し、人と人とが繋がり「人の和」が生まれるのです。

 「人の和」とは、単純な総和ではありません。2人で力を合わせることでお互いの強みを活かし、弱みを補完し合い、1+1が3にも4にもなりえる可能性を秘めています。なぜなら、それはそれぞれの個性を最大限に発揮することで新たな価値が生まれ、総和を超える相乗効果があるのです。人と人とが繋がる「人の和」から生み出される躍動感が、新たな価値を創り出していくのです。

このまちが「粋な人」で溢れるまちであったなら

まちには未来への期待や希望が溢れ、まちのあちこちで「人の和」が生まれるだろう

「人の和」は神輿のように市民を、そしてまち全体を大きく巻き込み

躍動する佐野市になると信じている

<粋な人で溢れる地域>

 少子高齢化による社会構造の変化が進む中、近年、佐野市においても課題や問題が複雑化してきています。それらの課題や問題を解決する糸口は、新たな価値を生み出すことに他なりません。その新たな価値は、立場や分野を超えた連携、つまり協働という対話の中でまちのことを本気で考え、楽しんで行動をする「粋な人」が生み出す知恵や創意工夫なのです。

 自らが住むまちの将来がよりよくあってほしいと願う気持ちは市民共通のものであり、異なるバックグラウンドをもった市民であっても、あるべき未来の佐野市を描くことができます。だから「粋な人」たちが佐野市の課題や問題について、本気で対話を楽しむ活気溢れる場の雰囲気を、広く市民に見て感じてもらうことは、さらなる「粋な人」を惹きつけ、「人の和」が広がることに繋がり、その場に生まれる活気は、躍動感へと変わるのです。

複雑化する課題や問題に対峙したとき、市民、行政、企業、他のまちづくり団体との協働のあり方のみが問われますが、そのあり方と共に、異なる立場や分野の人々が自らの意思で対話に臨み、市民としての責任を果たすことを本気で楽しむことのできる意識も非常に重要です。よりよいまちの未来について対話をする「場」と、そこに集う人の「意識」。この両者が絡み合い、スパイラル状に高まっていくような仕組みを提案していきます。

この仕組みが機能した時、新たな価値と共に「わっしょい!」「わっしょい!」と威勢のいい掛け声が、人を自然と惹きつける神輿のような躍動が佐野市のいたる所で沸き起こり、市民活動がより一層広がるのです。その「人の和」が共創する新たな未来は期待と希望に満ち溢れています。

<未来を創る粋な子どもたち>

 いつの時代も子どもたちには、一度しかない人生だから夢と希望に溢れたものであって欲しいと願っています。そのためには自らの意思で、選んだことに挑戦することが大切なのです。また、学校教育や家庭教育を基礎としつつ、地域の幅広い世代の人々が見守る中で、子どもたちが果敢に挑戦を楽しみながら、様々な体験をするその先に、地域共育の新たな価値が生まれます。子どもたちの学びにおいて、地域社会に存在する、あらゆる人、物、自然等、地域に根付いた教育資源は、琴線に触れる感動や優れた影響を与えるものです。その経験が近い将来、子どもたちが「粋な人」として、このまちにある課題や問題の解決に自ら臨み、よりよい未来を創る素地となるのです。そして、その成長過程で特に重要となるのが、自分を信じることです。「他人から自分は必要とされているんだ」「自分は自分のままでいいんだ」というような、自己の尊厳を高められるような自己有用感を味わうことで、自分を信じる力はより高まっていきます。

 そこで、地域社会に存在するあらゆる教育資源を生かし、地域の中で楽しい体験や思い出をつくる経験を得るために、何をすべきか自ら考え、知恵を絞り、果敢に挑戦できるような機会を提供します。子どもたちには普段関わることが少ない地域の人たちの価値観や考えに触れながら、成し遂げた達成感と共に、他者から認められ自分がどれだけ大切な存在であるかという自己有用感を味わってほしいのです。その自己有用感の高まりによって、自分を信じる力をもった子どもたちが紡いだ「人の和」は、何事もポジティブに捉え、よりよい未来創りに果敢に挑む「粋な子ども」を次から次へと輩出する好循環を新しい価値として生み出し、持続可能な地域へと導いていくのです。

<粋なJAYCEEが繋がるJCの和>

 神輿には人を惹きつける力がある。それは「粋な担ぎ手」から溢れでる楽しさや期待に多くの人々が魅力を感じるからです。そこで、我々メンバー一人ひとりが「粋なJAYCEE」として本気でJC運動を楽しみ、地域に躍動感と共に組織の魅力を放ち続ければ、自然と志高き同志が集まってくるのではないだろうか。

 過去、現在においてメンバー一人ひとりの思いが佐野青年会議所の53年の歴史を紡いできました。そして、これからも歴史を紡いでいくのは思いであり、人なのです。そこで我々の運動に対し共に行動していく同志を増やすことは、まちづくりそのものであり、より多くの人にJC運動を発信していくことに繋がるのです。そのためにも、新たな同志との出会いを堅固な繋がりとするための明確なビジョンを策定すると共に、全メンバーの意思統一を図ります。このことにより、メンバー一人ひとりの「粋なJAYCEE」としての主体性が存分に発揮され、「JCの和」がさらに大きなものへと変わっていくと信じています。そして、メンバー一人ひとりが「粋なJAYCEE」として、新たな同志に自らが率先してJCの魅力を伝える人となり、力強く同志との繋がりを求める行動が伴ったときに、必ずやJCの躍動感を地域の隅々へと広げる組織へと昇華するのです。

<自分で決めたJCを本気で楽しむ粋な組織>

 入会当初はJCで活動できる年数が残り10年「も」あると思っていたのに、いつの間にか5年「しか」残っていないことに気づくほど、JCに没頭していた自分がいます。それは、JCに入会して多くの「粋なJAYCEE」と出会い、JCでこれがやりたいと自分で決めたことが、本気で楽しいと心から思えるようになり、がむしゃらに突き進んできたからです。私の出会った「粋なJAYCEE」のJC活動を本気でやる姿には楽しさや魅力が溢れていました。気づいた時は既に、その姿に自然と惹かれ、いつしか本気でJCを楽しむ自分がいたのだと思います。

JC活動には様々な人との出会いや、出向や学びの機会の中で、心を揺さぶられるような経験をすることが数多くあります。その経験において共通することは、明るい豊かな社会の実現を目指す、その一点で集う人種や地域を超えた「人の和」の中で、まちのこと、子どもたちのこと、組織のあり方について、議論をするとき、そこでは佐野青年会議所だけでは味わうことのできないような、本気さ、行動する気概に溢れた熱量に触れることができるスケールメリットがあるということです。まさに「粋なJAYCEE」を体現する模範となるような人たちがいるのです。そんな「粋なJAYCEE」が繋がる「人の和」の中で、互いの思いをぶつけ合い、そして時には支え合い本気で活動をしていくことで得られる気付きこそ、組織にとっての新しい価値となるはずです。だからこそ、我々メンバー一人ひとりが本気でJCを楽しむ「粋なJAYCEE」となるために出向や学びの機会を自ら得ることが求められているのです。

私はこの40歳までという限りある時間をメンバーと共に大切に歩んでいきたい。だからこそ、今というこの瞬間を本気で行動しよう。本気で楽しんだJCの時間は、結果だけでは言い表せない、皆にとってかけがえのない時間になると私は信じています。「粋なJAYCEE」として誰一人取り残さず、皆で「和を背負い」、先人達が築いてくれた歴史に新たな1ページを刻もうではありませんか。

【選択できる未来】

子どもの頃、初めて感じたあの胸の高鳴り

心の底から湧き出てくる感情は今でも忘れない

威勢のいい掛け声に人々は足を止め、その興奮に惹き込まれる

人々の視線と歓声に神輿の躍動感はさらに大きくなり自然と笑顔が溢れてくる

もし、このまちを神輿に例えることができるなら

「粋な人」がまちという名の神輿を担ぎ

楽しさや期待に多くの人が惹き込まれ「人の和」が生まれる

そこには人々の笑顔が溢れ、素晴らしい魅力を放つ理想のまちがある

私のまちづくりの原点は神輿の輝かしい光景からはじまっているのだ

月日が流れ、時代は大きな転換期を迎えようとしている

人類が経験したことのない人口減少、超高齢社会

私たちの住まうこのまちも決して安穏としたものではない

このありのままの未来を受け入れるのか

もしくは、よりよい未来を創造するのか

今を生きる私たちには未来を選択することができるのだ

迷わず後者を選ぼう

今を生きる私たちがよりよい未来を子どもたちに贈ろう

未来は過去が創るわけではない

未来を創るのは今を生きる私たちにしかできないのだから

自分で決めたことを本気で楽しめる「粋な人」として